SDGs活動推進委員会

SDGs活動推進委員会 2024年度 第2回SDGs活動共有会 開催

2024.10.30

  • 1.日時 2024年10月30日(水) 13:30~15:00

    2.会場 メットライフ生命長崎ビル1階会議室 (長崎市常磐町1-1)

    3.講演  「長崎長崎みなとメディカルセンターにおける持続可能な医療提供体制の構築」           
          地方独立行政法人 長崎市立病院機構 長崎みなとメディカルセンター
          理事長 兼 院長 門田 淳一 氏

     

  •  長崎みなとメディカルセンター(以下、当センター)は、変革期を迎える医療提供体制の中で重要な役割を果たす地域医療の中核病院です。長崎を含めた地方の中核病院の医療環境は、新型コロナウイルス感染症の流行や人口減少に伴う少子高齢化により急速に変化しています。

     新型コロナウイルス感染症においては、2020年、当院で県内初のクラスターが発生しましたが、感染対策を強化し受入れ重点医療機関として、令和5年度までに県下最大の約1,200人の患者を受入れ、職員一丸となって公的医療機関としての使命を果たしました。

     地域の方々には多くの激励メッセージや支援も頂き、この経験は医療提供体制の重要性と地域の方々の期待を再認識する契機となりました。

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     医師の働き方改革と看護師不足は深刻な課題です。長時間勤務や過密なスケジュールが医療従事者の健康を損ない、患者ケアの質にも影響を与えかねません。病床機能や病床数の見直し、看護師配置基準の見直しはもちろん必要ですが、一方で業務軽減のための医療DX(デジタルトランスフォーメーション)技術の導入も進められています。例えば、ChatGPTやOpenAIによる音声入力システム、診断支援AIの導入など検討中です。また、マイナンバーカードによるオンライン資格確認や電子処方箋システム、iPadによる診療支援といったデジタル技術の活用も既に始まっており、職員の負担軽減と医療サービスの質向上に貢献しています。

     

     当センターには地域の救急病院・急性期病院としての機能が求められていますが、少子高齢化に伴い病床機能の最適化も必要です。長崎市においては今後、急性期病床は過剰となり、回復期病床が不足すると予測されており、将来の地域の医療ニーズに合わせた医療機能や病床数の見直しが求められています。

     また、地域の医療機関がそれぞれ得意な分野を受け持ち、地域で患者を支えるような連携体制の強化も重要です。一方、当センターには公的医療機関としての責務もあります。救急医療、政策医療(新興感染症、小児・周産期医療、災害医療)、そして医療人育成(臨床研修指定病院)を担い、地域になくてはならない医療機関として、安全・安心な医療サービスを引き続き提供してまいります。

     

     

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